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強い外光下でも鮮やかなカラー表示が可能な5.5型液晶ディスプレイモジュールを発売

2005年4月8日
NEC液晶テクノロジー株式会社

液晶ディスプレイモジュール5.5型「NL3224BC35-22」
液晶ディスプレイモジュール5.5型「NL3224BC35-22」

NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:奥野和雄、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、強い外光下においても鮮やかなカラー表示を実現できるQVGA(320×240ドット)対応、対角14cm (5.5型)アモルファスシリコンTFT(薄膜トランジスタ)液晶ディスプレイモジュール「NL3224BC35-22」を製品化し、本日より販売活動を開始します。

新製品は、当社が新たに開発したST-NLT(Super-Transmissive Natural Light TFT)技術を初めて製品に適用したもので、日光が直接画面に当たるような環境でも、直射日光に負けない鮮やかなカラー表示が可能です。さらに、- 10℃~+70℃という広い温度範囲における正確な画面表示を保証しています。この結果、炎天下の厳しい環境下での利用が想定される、測量・建設や航空・船舶といった用途でも、高い視認性・信頼性を実現できます。

なお、新製品のサンプル価格は35,000円で、2005年6月より出荷を開始します。

新製品の主な特長は以下の通りです。

  1. 優れた視認性
    当社新開発のST-NLT技術により、従来機「NL3224BC35-20/21」より消費電力を約1割低減(3.75W)しながら750cd/m2の高輝度(従来機は400cd/m2) と500:1の高コントラスト(従来機は400:1)を実現している上、画面表面の外光反射も大幅に抑制しています。これにより、あらゆる外光環境下における鮮やかなカラー表示を実現。直射日光が当たる厳しい環境でも、文字や数字などのテキスト情報はもちろん、グラフや図表など、表示色の違いによって判断することを求められる各種グラフィック情報も、すばやく正確に、ストレスなく読み取ることを可能にします。
  2. 広い動作温度範囲
    動作温度範囲はクラス最高水準となる-10℃~+70℃を保証。高温や温度変化の激しい厳しい環境下でも、表示品質を損なわず、正確なカラー表示を提供します。
  3. コンパチビリティ
    外形寸法、並びに取り付け穴位置、さらに取り付け穴と表示画面中心との相対位置関係において、従来機「NL3224BC35-20/21」との互換性を維持。さらにインタフェースも完全互換であるため、ハードウェア、ソフトウェア両面で、従来機の周辺環境を変更することなく、容易に置き換えが可能です。

近年、産業用途における液晶表示装置の利用分野の拡大に伴い、製品に求められる性能も多種多様化しています。特に、室内・屋外を問わず使用されることが前提となる測量や建設といった分野向けの計測器や、直射日光下での利用を想定する必要がある船舶や小型飛行機用のGPSを初めとする各種計器、探知機などの分野では、より多くの情報を同時に表示するために、表示情報のグラフィック化・カラー化が進んでいます。従来、これらの分野では、強い外光環境下での視認性を得るために、反射型液晶(注1)や半透過型液晶(注2)が用いられるケースもありましたが、こうした背景の下、強い外光環境下でも正確なカラー表示が可能な液晶表示装置を求める声が高まっています。このたびの新製品は、新たに開発したST-NLT技術の適用により、周囲が明るいところでは表示が鮮明でなくなる、という従来の透過型液晶(注3)の課題を克服し、反射型・半透過型液晶では得がたかった鮮やかなカラー表示を、あらゆる外光環境下で実現するものです。

NEC液晶テクノロジーは、今後も各種産業用途向けにST-NLT技術適用製品のラインアップを充実させ、さまざまな分野での液晶表示装置の利用環境改善と、新たな応用分野の開拓を目指していきます。

なお、本製品は4月20日~22日に東京ビッグサイト(東京都・江東区)で開催される「第1回Display2005(国際プラットパネルディスプレイ展)」に出展します。

新製品の仕様は、別紙をご参照ください。

以 上

(注1) 外光をいったん透過させ、これを液晶の内部で反射させて光源とするLCDの方式の一つ。外光が強ければ強いほど文字などの視認性は高まる反面、現状のものはカラーの表現力には限界がある。

(注2) 透過型と反射型の特長を併せ持つLCDの方式の一つ。通常はバックライト・オンで透過型、外光が強いときはバックライト・オフで反射型と、2つのモードを切り換えて使用することが可能。

(注3) バックライトを光源とすることによって画面表示を実現するLCDの方式の一つ。鮮やかなカラー表示が可能である反面、従来タイプの場合、強い外光環境下では、輝度不足や表面反射などの影響で視認性が得難い。

プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。