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各種ポータブル機器向け 3.5型システム・オン・グラス液晶ディスプレイモジュールを発売

報道関係各位
2007年4月9日
日本電気株式会社
NEC液晶テクノロジー株式会社

3.5型液晶モジュール「NL4864HL11-01B」

NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:奥野 和雄、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、携帯情報端末(PDA)や簡易ナビゲーション機器(PND:注1)といった各種ポータブル機器向け表示デバイスとして、様々な外光環境下で常に高い視認性を実現する、対角8.9cm(3.5型)、VGA(480×640ドット)表示対応低温ポリシリコンTFT(薄膜トランジスタ)液晶ディスプレイモジュール「NL4864HL11-01B」を製品化し、本年4月10日より販売活動を開始します。

新製品は、昨年10月1日より稼動開始した秋田工場(秋田県秋田市)の低温ポリシリコンTFT液晶の量産ラインにおける、最初の量産製品となります。 新製品のサンプル価格は20,000円で、今後1年間で50万台の出荷を見込んでいます。

新製品の主な特長は以下の通りです。

  1. 周辺回路の内蔵により高解像度化を実現
    液晶周辺回路を画面表示部と同一のガラス基板上に搭載する「VIT(Value Integrated TFT-LCD)技術(注2)」の採用により、ガラス基板周辺部の配線数と、外部回路との接続線数を大幅に削減。これにより、3.5型QVGA(240×320ドット)表示対応の従来機と外形コンパチビリティを維持しながら、4倍の高解像度化を実現しています。
  2. 高精細ながら高輝度と高反射率の両立を実現
    当社独自の半透過型液晶ディスプレイ向け外光適用技術であるSR-NLT技術と高透過率を実現する低温ポリシリコンTFT技術とを組み合わせることにより、200ピクセル/インチを超える高精細でありながら、200cd/㎡の高輝度と10%の高反射率を両立。さらに、半透過型液晶ディスプレイの弱点のひとつであった透過モード時のコントラスト比も150:1を実現。この結果、屋内・屋外に関わらず、あらゆる外光環境下で、豊富な情報量を常に明るく見やすく表示することができます。
  3. タッチパネル、タイミングコントローラ、DC/DCコンバータを内蔵
    タッチパネルの標準装備と、タイミングコントローラ、DC/DCコンバータの内蔵により、本製品を搭載する機器の設計の容易化、開発期間の短縮・開発コストの抑制に貢献します。

NEC液晶テクノロジーは、ハイエンド・プロフェッショナル分野や産業分野向けの液晶ディスプレイモジュールに注力すると同時に、小型液晶ディスプレイの分野で、PDAやPND、ハンディターミナルなどの各種ポータブル機器向けに、より付加価値の高い液晶ディスプレイモジュールの開発・製品化につとめてきました。

近年、こうしたポータブル機器の機能の高度化・多様化が急速に進んでおり、より多くの表示情報を、太陽光下などの環境に制限されることなく見たいというニーズが高まっています。このたびの新製品は、当社独自のSR-NLT技術と当社が新たなコアコンピタンスとして取り組んでいるVIT(Value Integrated TFT-LCD)技術とを組み合わせることにより、これらのニーズに応えるものです。

NEC液晶テクノロジーは今後、VIT(Value Integrated TFT-LCD)技術の適用範囲を小型機器だけでなく産業分野向けにも広げ、より付加価値の高い液晶ディスプレイモジュールの提供を目指していきます。

なお、当社はこのたびの新製品を、4月11日~13日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「Display2007」に出展します。

新開発製品の仕様は、別紙をご参照ください。

以 上

(注1)PND:Personal Navigation Device
PDAタイプのポータブル端末にGPS機能を取り込んだもので、以前は「簡易GPS端末」「GPS-PDA」などと呼ばれていた。海外では、日本のようなダッシュボード組み込み型のカーナビに代わり、車載用途で利用されるほか、二輪車のツーリングやトレッキング時のナビ端末としても利用される。このような端末の普及が進んでいる海外を中心に定着し始めている名称。

(注2)VIT技術:Value Integrated TFT-LCD
液晶表示部と同一のガラス基板上に周辺回路を一体形成することにより、液晶モジュールに様々な機能を組み込む高付加価値化技術。SOG(システムオングラス)がTFT側のガラス基板上に周辺回路を一体形成する技術であることに対し、カラーフィルタ側ガラス基板への組み込みも視野に入れたNEC液晶テクノロジーの技術名称。

プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。