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異なる触感を同時に提示する触覚ディスプレイを国内で初出展

報道関係各位
2014年10月1日
NLTテクノロジー株式会社

同時タッチ対応の触覚ディスプレイ
同時タッチ対応の触覚ディスプレイ

NLTテクノロジー(代表取締役社長:大井進、本社:神奈川県川崎市)は、独自開発の触覚提示技術*を適用した液晶ディスプレイに新たに視覚的な演出を加え、今秋開催される展示会へ出展します。

当社が開発した本技術は、X-Y電極間の電圧のうなり現象を利用した世界初の触覚ディスプレイとして、今年5月にアメリカで開催された情報ディスプレイ学会(Society for Information Display)で発表されました。
この技術を適応した液晶ディスプレイモジュールでは、ディスプレイに表示される画像(写真の例では亀)の領域をなぞると指先に「ザラザラ感」を得ることができます。複数の指で同時に画面を触った場合、画像の領域を触っている指にはザラザラ感があり、画像の領域外に触れている指にはザラザラ感は感じられません。このため、ディスプレイ上の画像の領域を、視覚だけでなく複数の指から受ける皮膚感覚で認識することが可能です。
このたびの出展品は、指先への触覚提示に加えて、表示領域に触れると画像が変化する視覚的な効果を付与し、より臨場感の高い触覚体験をご提供します。

従前から、画面全体を振動させることで液晶ディスプレイに触覚提示機能を付与する技術が実用化されていますが、この方式ではすべての指に同じ刺激が与えられるため、複数の指で同時に触る場合の対応が課題となっていいました。

NLTテクノロジーが独自に開発した触覚ディスプレイは、透明基板上の縦方向と横方向に配列した電極のうち、表示された画像の領域に対応する電極に周波数の異なる電圧を与え、電極の交点に生じる周波数の差分に対応した静電気力の振動を利用して触覚を表現します。画像の領域外の電極交点ではこの振動は発生しないため、触覚を表現する領域を限定でき、複数の指での同時タッチした場合も、画像の領域を認識することができます。また、このマトリクス電極タイプの触覚ディスプレイは、比較的少ない配線数で構成することができるため、高精細化や大型化も可能になります。

現在、タッチパネル式ディスプレイは、さまざまな情報機器のインターフェースとして必要不可欠な存在となっています。触覚ディスプレイは、こうした情報機器の操作性や臨場感を向上させたり、またインターネットを通じたユーザー間の「感覚」の共有を可能にするなど、新たなユーザー体験を提供するものとして期待されています。

NLTテクノロジーでは、異なる触感を同時に提示する触覚ディスプレイをスマートデバイスや、視覚障がい者に高い満足度を提供するアプリケーション、より直観的で操作が容易な産業用機器やナビゲーションシステムなどに幅広く展開することを視野に入れ、更なる技術開発を進めていきます。

このたびの開発品は、10月7日から11日に幕張メッセ(千葉県)で開催される「CEATEC JAPAN 2014」(ホール5・#5K86)と、11月11日から14日にドイツ・ミュンヘンで開催される「electronica2014」でご覧いただけます。

*触覚提示技術・・・ディスプレイ上に表示される画像に触れると、指先に振動が伝わり、物体に触ったような感覚を得られる技術

以 上

プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。