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新技術・SFT2採用、超高透過率を実現するLCDパネルを開発
~高精細4K2K液晶モジュール試作~

報道関係各位
2015年5月7日
NLTテクノロジー株式会社

NLTテクノロジー(代表取締役社長:大井進、本社:神奈川県川崎市)は、このたび、独自の画素構造で高い透過率を達成する液晶ディスプレイ(LCD)パネルを開発し、これを採用した19.5型、4K2K解像度の高精細液晶モジュールを試作しました。

このたびの開発品は、NLTテクノロジー独自の新しい広視野角化技術、Super Fine TFT 2(SFT2)を採用しています。表示素子の配線や電極の構造を抜本的に見直したことで高い開口率を達成し、高精細なLCDパネルにおいても従来技術に比べて180%の透過率向上を達成します。

  1. 低消費電力
    LCDパネルの光利用効率が向上することにより、電力消費を抑えたまま高い輝度を達成。バックライトの最適設計との組み合わせによって更なる消費電力の低減が可能で、既存製品と比較して、約35%の省電力化を実現します。
  2. 発熱量の抑制
    バックライトの消費電力が大幅に低減するため、液晶モジュールの発熱量を抑制することが出来ます。これによって、モニタセットの冷却ファンの省略や放熱スリットの小スペース化が可能で、アプリケーションのデザイン性の向上に貢献します。
  3. 広色度域
    新しいSFT2技術により、優れた視野角特性と高い透過性能を両立します。この結果、輝度を犠牲にすることなくNTSC比80%を超える広色度域を実現します。さらに視野角による色味の変化を抑制するので、高い色再現性が求められる放送やグラフィック、医療といったハイエンド用途にも適した表示特性を発揮します。

近年、産業や医療の現場で利用されるディスプレイは、より鮮明な画面表示のための高精細化、高輝度化の傾向が高まっています。しかし高精細や高輝度タイプの液晶ディスプレイは、バックライトの消費電力量が増加するため、環境保全やアプリケーションのメンテナンスの観点から、低消費電力化が求められています。

このたび開発したLCDパネルは、新技術SFT2によって光利用効率を飛躍的に改善し、少ない消費電力で優れた表示性能を実現します。また液晶モジュールの発熱量が低減するため、冷却ファンの省略や放熱用スリットの小面積化が可能で、モニタセットの薄型化や密閉型構造など、設計自由度が大幅に向上します。

NLTテクノロジーは今後も、医療・産業分野の高度な要求に応えるため、広視野角化、高画質化、低消費電力化などのディスプレイ技術開発に取り組み、産業機器市場の発展に貢献していきます。

なお、当社は新開発のSFT2技術を採用した19.5型、4K2K解像度の高精細液晶モジュールの試作機を、5月13日から15日まで東京ビッグサイト(東京都)で開催される展示会「組込みシステム開発技術展(ESEC)2015」と(西11-60)、6月2日から4日にアメリカ・サンノゼで開催される「SID Display Week 2015」(#719)に出展します。

開発品の主な仕様

画面サイズ 19.5型ワイド
解像度 3840 × 2160 (4K2K)
画素ピッチ 0.1125 × 0.1125 mm
輝度 1000 cd/㎡
視野角 176°(H)/176°(V)
色度域 80% (NTSC比)
そのほか SFT2

写真: SFT2技術による開口率の違い


新技術SFT2


従来技術

以 上

プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。