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独自技術・HxDP適用、19.5型Full HD解像度の裸眼3Dディスプレイを開発
~医療や教育などのハイエンド用途に最適~

報道関係各位
2015年5月21日
NLTテクノロジー株式会社

裸眼3Dディスプレイ

NLTテクノロジー(代表取締役社長:大井進、本社:神奈川県川崎市)は、このたび、独自の裸眼3Dディスプレイ技術、HxDP(Horizontally x times Density Pixels)を適用した、19.5型 3D解像度Full HDの液晶ディスプレイモジュールを開発しました。

これまでにない高い臨場感と精細さで3D画像表示が可能なため、医療や教育現場などの、より正確な立体感の把握が必要とされるハイエンド用途の3Dディスプレイとして利用が期待されています。

開発品は、独自の設計改良により、裸眼3Dディスプレイとして当社最大サイズの19.5型を実現しました。同時に透過特性に優れたLCDパネルの採用により、3D解像度Full HDと輝度700cd/m2を両立し、明るく高精細な3D画像を表示します。また2D表示時は上下176度、左右176度の広視野角を達成し、斜めの角度からでも鮮明な画像を視認できます。

HxDPは、独自の画素配列によって高密度で高精細な立体画像表示を可能にする、多視点裸眼3Dディスプレイ技術です(開発品は2視点)。この技術では水平方向に配列された一つの画素を複数に分割し、右眼用・左眼用のデータとして表示します。このため3D表示時でも解像度が低下することなく、高精細な3D表現が可能です。

また、3Dと2Dの映像を同じ画面上に混在して表示できることもHxDP技術の大きな特徴のひとつです。高精細な3D画像と文字情報のような2D画像を鮮明に同時表示できるため、自由度の高い画像構成が可能です。

NLTテクノロジーでは、従前より7型以下のサイズでHxDP技術を適用した高精細裸眼3D製品をリリースしてきましたが、大型化に伴い立体視域の減少や3D特性の悪化など3D表示品質が低下するという課題がありました。このたび、この課題を克服する独自の設計改良を行ったことにより、飛躍的な大型化が実現しました。

開発品は、高度な製造技術により19型クラスのサイズでも3Dクロストーク1%を達成、飛び出し感と奥行き感のコントラストが効いた、高品質の3D画像を表示します。さらに、Full HD解像度の繊細で、臨場感の高い3D体験を可能にします。このため、血管などの細かい器官の位置関係の把握や、手術用の糸のような非常に精細な画像情報も視認でき、内視鏡手術のような手術室用モニターへの利用に適しています。

近年、3Dディスプレイは、医療、放送、教育などの分野においても導入が始まっており、大型の裸眼3D製品に対する要望の高まりつつあります。

特に医療分野では、撮像カメラの高解像度化に伴ってステレオ撮影の機会が広がっていることから、ディスプレイ側にも高解像度3Dへの対応が求められています。しかしながら、こうしたハイエンドの製品では低3Dクロストークが求められるため、専用の眼鏡を用いる方式に頼らざるを得ない状況にありました。しかし、こうした方式では、眼鏡をかけることの煩わしさやケーブルなどの付属品により動きが制限されるといった点から、裸眼でも高精細で低クロストークの立体視認が可能なディスプレイ開発が求められていました。

NLTテクノロジーでは今後、このHxDP技術と、NLTテクノロジーが独自に開発した3Dアイトラッキング・システム、TR3i(Truly Realistic 3D Imaging)との組み合わせにより、立体視野範囲の拡大や多視点映像への対応を目指していきます。

なお、当社はこのHxDP技術を適用した19.5型裸眼3D液晶ディスプレイモジュールを、6月2日から4日にアメリカ・サンノゼで開催される「SID Display Week 2015」(#719)に出展します。

以 上

プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。