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タッチパネルの水濡れ・手袋着用に対応する“Wet & Glove”技術、新たな試作機を開発

報道関係各位
2015年5月29日
NLTテクノロジー株式会社

“Wet & Glove”技術

NLTテクノロジー(代表取締役社長:大井進、本社:神奈川県川崎市)は、投影型静電容量方式(PCAP : Projected CAPacitive type)タッチパネルの水濡れと手袋着用での操作にも同時に対応できる“Wet & Glove”技術を応用した試作機を、新たに開発しました。

このたびの開発品は、医療用の特殊なジェルが画面に付着した状態や、厚さ5mmの手袋を着用した状態での操作に対応しています。これによって、手術や検査などでジェルを用いる医療現場や、厚手の保護手袋を装着する作業現場など、より高度な仕様対応が求められるハイエンド機器においても、PCAPタッチパネルの利用が可能になります。

NLTテクノロジーのWet & Glove技術の主な特徴は以下のとおりです。

  1. 二つの検出方式の組み合わせ
    タッチ座標の検出方式として、相互容量式と自己容量式のセンサーを組み合わせて採用しました。これにより、水濡れ時や手袋着用時でも高い精度で位置検出が可能で、同時にマルチタッチやジェスチャー操作にも対応します。
  2. 独自の調整ツールで手袋着用にも対応
    NLTテクノロジーが独自に開発したタッチパネルコントローラによる感度調整で、画面表面が濡れた状態で手袋をはめた指で操作しても、正確な位置検出が可能です。
  3. 多彩な仕様設計に対応可能
    当社のPCAPモデル製品と同様、タッチパネル表面の各種フィルム貼りやボンディングなどのオプションにも対応します。防指紋や反射抑制など、さまざまな利用場面に適した仕様設定が可能です。

マルチタッチやジェスチャー操作が可能なPCAPタッチパネルは、産業分野の機器においても急速に採用が進んでいます。中でも建設現場、船舶、医療現場など、特殊な環境で利用される機器は、雨や薬品などの液体がディスプレイ表面にかかることや、手袋を装着して画面操作をする場面が想定されます。しかし、従来のPCAPタッチパネルは位置検出の方式に課題があり、水濡れと手袋着用に同時対応できていませんでした。
PCAPタッチパネルの位置検出には相互容量式と自己容量式があり、一般的にはマルチタッチが可能な相互容量式が採用されています。しかし、この方式は水滴が付着すると検出容量が変化するため、水濡れ状態での位置検出の精度が低下し、さらに厚手の手袋を用いる場合は検出感度が低くなります。一方、自己容量式は、水滴による容量変化の影響を受けないため、水濡れ時でも高い精度で位置検出が可能ですが、マルチタッチ機能への対応が課題でした。

今後はこのWet&Glove技術を適応した製品の量産化を視野に入れ、更なる技術開発を進めていきます。

なお、当社はこの新開発のWet & Glove技術を適用した開発品を、6月2日から4日にアメリカ・サンノゼで開催される「SID Display Week 2015」(#719)に出展します。

以 上

プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。